はにわがすき。
さきたま古墳公園の続き。
ミステリアスな彼が眠っている「古墳展示館」で入園料を払うと、同じチケットで入れる「さきたま史跡の博物館」。
中には「国宝展示室」と「企画展示室」がある。
まずは国宝展示室へ。
1500年以上前の日本を語る115文字が刻まれた金錯銘鉄剣、どうしても卑猥な形に見えてしまう鈴杏葉など。さすが国宝、なんの知識もなかった私にも人並みの感動を与えてくれた。
国宝展示室にありながら国宝には指定されていない彼ら。
なぜか、みんな悲しそうだった。
「う、うそだろ・・・。」悲しむ友人たち。
「ぼく、彼女といつも一緒だったんだ。」肩を落とす馬。
「昨日は、あんなに嬉しそうにしてたのに・・・」目に涙を溜める鳥たち。
好きな男に愛されながら、首を絞められたような、なんとも言えない色っぽい表情をしている彼女がそこにいた。
「みんな、心配かけてごめんね。でも、わたし幸せだったんだ・・・。」
うん。一通り妄想が終了したので、企画展示室へ向かう。
そこにはひとりの王子様が心細そうに立っていた。
(こっそり下界に遊びに来てしまったけど、トイレが見つからない・・・・どうしよう・・・)
王子「すみません、トイレはこの近くにありますか??」
男「あっちやで!」
女「いや!!こっちでしょ!!」
男「あっちだ!!」 女「こっちよ!!」
2人「さぁ!!どちらを選ぶかはあなた次第!!」
王子「うーーーーん、こっち!!」
(こっちの方に来てみたけど、見つからないじゃないか・・・。)
王子「すみません、この辺にトイレありますか??」
お調子者「ほぇ??といれ??なんだそれ??そんなのしらないのら。うーーーーーん、ちょっとあいつにきいてみるからまってるのら!!」
「おい、おまえといれってしってるか?」
引っ込み思案「といれ・・・・。きいたことはある・・・。だけど・・・まだいったことはなくて・・・ごめんなさい・・・・。」
(下界にはトイレを知らない人がまだいるのか・・・信じられない・・・)
(あ、あの人ならわかりそうだ。聞いてみよう。)
王子「あの、すみません、この近くにトイレはありますか??」
大将「トイレでごわすか??もうすぐそこでごわす!!」
王子「ありがとうございます!!」
(あったー!!ふー、あぶなかった・・・・。)
早足でトイレに入ろうとすると、ひとりの男に止められた。
秘書「ただいま社長が使用中でございます。少々お待ち下さい。」
(確かに人がいる。あれが社長か・・・)
(あぁ、もう限界だ・・・・はやくしてくれ・・・)
その時やっと社長が振り返った。
社長「いやーーーー、すっきりすっきり!!」
眩しすぎる笑顔に圧倒され、トイレに行くことすら忘れて立ちすくんでしまった。
(父さん、下界は今日も平和です・・・・。)
●まとめ
「古墳よりもはにわの方がもっと好き。」
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